モテる男が気を遣っている任意整理

財務諸表は規定に従って行うのですが、具体的にどのような法律なのでしょうか。
また財務諸表には、どのような種類があるのでしょうか。
日常生活で貸借対照表などの財務諸表を、一番多く目にするのは、新聞紙上に掲載される株式会社の決算公告でしょう。
日本の株式会社を、T証券取引所の上場会社(証券取引所で株式を公開し、株式を取引している会社)についてみますと、決算期は三月期が圧倒的に多く、次いで十二月期となっています。
会社は年一回、定時株主総会を開いて決算案を審議します。
続いて決算公告を新聞に掲載することになります。
決算期は三月期とか十二月期などと限られていません。
各会社が、例えば季節的な理由などそれぞれの事情によって任意に選択した一定の月でよいわけです。
入手した決算公告から会社の内容を考えることができますが、さらに進んで調べたければ「会社年鑑」や「会社情報」、「会社四季報」などを利用するとよいわけです。
あるいは株式を公開している会社では、上場会社の場合は大蔵省や証券取引所、店頭登録会社(非上場つまり上場していない会社で、その株式は証券会社の店頭で売買されている)の場合は日本証券業協会に行って、その会社の「有価証券報告書」を閲覧することもできます。
各社の「有価証券報告書」は大蔵省印刷局からそれぞれ「有価証券報告書総覧」という名で発行されていますから、それらを購入することもできます。
「年鑑」や「報告書」は、いろいろの財務上の数字のほかに会社の沿革、業務内容、大株主、役員、取引先なども記載されているので、会社を理解するのに便利です。
あるいは、株式会社の株主はその会社の財務情報を目にする場合が少なくありません。
株式会社の株式を入手し、名義の書簡をすませて法律上の正式な株主になりますと、その期の決算が終わり、株主総会が開かれるのに先立って、会社から総会の招集通知とともに総会の議案や財務の書類などが株主の手元に届けられます。
そして総会がすむと、総会決議の通知、配当金に関する書類、財務の資料などが送られてきます。
これらのなかで重要な書類の主な部分は財務諸表で占められています。
あるいは会社が増資をする際に新株式に関する目論見書が送られてきますが、この内容は、特に財務の資料は有価証券報告書と大体、同じです。
このように、株主はもちろん株主以外の人でも、財務諸表を目にする機会は少なくないわけです。
社会生活を送っていくうえからも財務諸表に対する一通りの理解を持ち合わせることが望まれます。
個人が家計簿を公開し「わたしは年間、これだけの金を得て、これだけを使って、残りいくらを貯金した」などと説明する例は、あまり見かけません。
反対に、人は主として財産の保全や税務署に対する配慮などから秘密にしておきたがるものです。
ところが、会社が財務諸表を公開し、特に株式会社の場合には決算の公告までするのは何故でしょうか。
これは「商法」の規定によって、株式会社は財務の書類を株主総会の招集通知に添付して株主に送付したり、また財務の書類が株主総会の承認を得たら、貸借対照表を公告しなければならないことになっているからです。
あるいは「商法」では株主および債権者に対して、財務諸表の閲覧を求めたり、謄本または抄本を会社に請求する権利を認めています。
法律の上で、こうした経理内容の公開が要求されていますが、その理由はほかでもありません。
会社の経営状況について重大な関心を払っているのは、もちろん経営者です。
しかし、経営者だけに限らず、会社に出資している株主、あるいは会社の取引先や債権者なども会社の状況について利害関係を持っています。
またその会社の従業員もいますし、国家もまた徴税とか逆に補助金を与えているなどの点でも大きい利害関係があります。
したがって、今日の株式会社は企業主個人のものといった考え方は通用しません。
国家、地方公共団体、株主、債権者、取引先、従業員あるいは消費者、地域社会などの利害を織り込んだ、複雑な経済社会機構のなかで活躍する社会的存在であり、その影響力は大きいわけです。
加えて企業の社会的責任の実践が要求され、社会監査も取り上げられる時代なのです。
こうしたなかで、株式会社は経理内容を中心とした経営内容を、広く利害関係者に対して公開し、会社の状況に関する判断を誤らせないようにする必要があります。
公開の意味はこの点にあります。
これをディスクロージャー(企業内容の開示)といいます。
ところが、個人が家計簿を秘密にしたがるのと同様に、会社も“企業秘密”などと称して、できるだけ公開したがらないのです。
株式会社は株主のものです。
経営者や社員などのものではありません。
ところが実際には、所有と経営の分離が進展して、経営者が経営の実権を掌握していますから、なかには権力を過信して公私を混同してしまい、特別背任の罪に問われる例も珍しくありません。
会社の自己資本を株主資本と呼ぶこともありますが、株主のものという意味を明確にしたものです。
これまで財務諸表という言葉を説明することなく使ってきました。
ここで改めて財務諸表を考えてみましょう。
簡単にいえば、会社の経理内容を紹介した書類ということです。
財務諸表の主要なものは、貸借対照表、損益計算書の二つで、よく“車の両輪”のようなものと評されています。
あとで詳細に取り上げますが、ここでは貸借対照表は会社の財政状態(難しければ一応、財産状態と考えて下さい)を表したもの、損益計算書は会社の経営成績(収益状況と判断しましょう)を示したものと解しておきましょう。
つまり、これら二つの財務諸表は。
会社が、どれだけの財産で、いかほど稼いだか(損益計算書)ということを、それぞれ物語っているわけです。
財務諸表は「商法」の規定と「企業会計原則」の定めと二通りに分けられます。
つまり、「商法」で規定しているものと「企業会計原則」のそれとでは一致していませんが、重要な相違点はありません。
ここで財務諸表の内訳をみますと「商法」では株式会社の財務諸表について、貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益処分案、附属明細書の五つをあげます。
一方、「企業会計原則」によれば損益計算書、貸借対照表、財務諸表附属明細表、利益処分計算書の四つを規定しています。
これらの扱いについて「商法」では第一順位に貸借対照表をあげますし、「企業会計原則」では、まず損益計算書を推しています。
順位の他に名称などが違っているものがあることに留意しましょう。
なぜ、こうした違いがあるのかといえば、「商法」の考え方は会社の債権者保護に徹しているのに対して、「企業会計原則」は企業財務の立場から企業の状況について真実な報告を求めていることによります。
つまり、「商法」は債権者を保護する観点に立って会社財産を重視しますから、貸借対照表を第一順位にあげるわけです。
これに対して、「企業会計原則」は会社の収益力を重視しますから、損益計算書が優先することになります。
また、財務諸表はその利用先、提出先によって形式や内容などが違うことがあります。
例えば、株主総会に提出するもの、融資を受ける関係で銀行などの金融機関に提出するもの、経営者が経営管理の目的で作成するものなど、いろいろあるわけで、それらが全く同じとは限りません。
もちろん、会社の会計記録として同一の資料から作成しますが、形式、内容などが異なる場合も出てくるわけです。

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